治療説明

 
 
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◆むし歯で部分的に金属を詰めてもらったが当⽇の⼣⻝より、かむととても痛い!!
    歯科疾患とかみ合わせの一例

症例:   O⼭O子さん42歳女性
2週間前に他院で左上小臼歯(犬歯のすぐ後ろ)にむし歯のため、部分的に金属を詰めてもらう。しかし、治療時は痛くなかったが当日の夕食よりかむと、すごく痛かった。その後、2回ほど調整治療を受けたが改善なし。よって当院へ来院された。

診査・診断)
  問診より前の治療の経過、レントゲン検査より詰め物があまり深く、厚くない(むし歯がそんなに大きくなかった)ことを確認し、痛みの原因が咬み合わせにあると診断。歯型模型から診査診断した結果では、限界運動(人が普段やらない運動)では確かに詰め物に当たってないが、食事時の運動(咀嚼運動)から診ると詰めた⾦金属に下の歯が強く当たっていることが判明。!

治療)  咀嚼運動に沿って、詰めた金属のやや出っ張っているところを調整したところ即座に痛みが消失した。

当院では、このようなケースで時々行うことですが、実際に調整前にガムを噛んでもらい、調整後再度ガムを噛んでもらうことにより改善したことを即日患者さんに実感してもらうことも行っています。このようなケースでは限界運動で診るとよい結果が得られません。患者さんがどのようにかんでいるか(咀嚼運動)を診れば即座に良い結果を得られるのです。その後、順調に食べられるとのこと。 !

余談)  一般の歯科医(昔の私も)は本当のかみ合わせ(咀嚼運動)を診ていません。限界運動とは?歯医者さんで赤い紙をかんで、左右にぎりぎりさせる運動・機械論的な見せかけの運動です。患者さんで『赤い紙を咬んでギリギリさせるのは何を診ているの』とか『赤い紙を咬んでギリギリさせてかみ合わせが分かるんですか』と質問される方が多くなりました。